太陽
占星術タンバリン物語第19話 「自分を知るため」あとから気づいたのだけれど、キャン子先生は、 15時に来た人にだけ 占いをしていた。 15時をすぎてから 9番席に座った人は 「アレ」を頼むわけでもなく 占いをお願いすることもなかった。 ただ、メニュー表か…
占星術タンバリン物語 第16話 「ワタシはワタシ」 ハナちゃんには、 大きな優しさがあって、そのはみでた優しさに 人の悲しみとか 怒りとかが溶け合いハナちゃんの中に 浸透していたみたい。 キャン子先生は 他人の感情がハナちゃんに 浸透する前に、まず「…
占星術タンバリン物語 第15話 「雰囲気をのみこむ」 ハナちゃんのホロスコープを みながら、キャン子先生は言った。「ハナちゃん、あなたは 生まれた瞬間から ものすごく強い共感力が 与えられたの。わかる?」そういって、 ♏︎のマークを指差した。「共感力…
占星術タンバリン物語 第14話「ハナちゃん」 キャン子先生は、 9番席の女性の話を「んだにゃ」「んだにゃ」と聞きながら、 ホロスコープという丸い図を かいていた。 お名前はなんていうニャ?「あ、ハナといいます。」ハナちゃん。キャン子先生は、ポツリと…
占星術タンバリン物語 第13話「キャン子先生の出番」私は9番席に コーラ フロートを持っていった。彼女は、私に気づかないほどに 壁の絵に集中していた。そして、少しして 午後3時を知らせる オルゴールがなった。懐かしいメロディだった。そして、キャン子…
占星術タンバリン物語 第12話 「午後3時」 ランチタイムが終わり 一息ついた。キャン子先生と交代で お昼ご飯をいただき、アイドルタイムという お客さまが1〜2人という 状態になった。カランコロン1人の女性が入ってきた。 「ミキちゃん、これつけてニャ。…
占星術タンバリン物語 第11話 「朝10時」カランコロンぞろぞろと7人ほどの おしゃれな人が入ってきた。私が憧れていた業界の人たちだった。洗練された服装、香り、 彼らが入ってきた瞬間に お店の中の雰囲気が ガラリと変わった。キャン子先生が、 「ミキち…
占星術タンバリン物語 第10話「おしごと」サンドイッチを食べて また元の仕事に戻った。あの絵が語りかけたことを キャン子先生に話すか ためらった。絵が、語りかけてきたなんて 誰が信じるもんか。。でも、たしかにあの絵が言った。「ミキちゃん、ほんとう…
占星術タンバリン物語 第9話 「9番席」キャン子先生に 勧められるままに 9番席でサンドイッチを食べた。初めてこのお店にきて キャン子先生に 心のもやもやを 聞いてもらったのを 思い出した。あの時は、このお店が こんなにも隅々まで掃除が行き届いてるな…
占星術タンバリン物語 第8話「モーニング」 「ミキちゃん。 ちょっと来てニャ。」キャン子先生がよんだ。カウンターには、 サンドイッチとコーヒー。それに水があった。「モーニングにゃ。 食べるにゃよ。」私は、 サンドイッチが大好きだった。コーヒーに水…
占星術タンバリン物語 第7話「サービスは神の心」気づけばお店は満席に。そして、 8:30 amになると スーツを着た人たちが 一斉に席をたった。オーダー品を給仕した時に お代金はいただいている。なるほど。好きな時にお店をでられる システムなのね。出勤時…
占星術タンバリン物語 第6話 「アレの正体」7時30分。喫茶店の7時から8時は 男性が多い。それもそうね、 ここはニューヨーク。タンバリン喫茶店は マンハッタンにある。カランコロンまた男性が入ってきた。その男性も「アレ」を 頼んだ。そして、その「アレ…
占星術タンバリン物語 第6話「ミントソーダーの色」カランコロン3人目のお客さまが いらっしゃった。お盆に水とおしぼりを のせてお客様の元へ行く。不思議だけど、 体が勝手に動いた。「おはようございます。 何にいたしましょ・・」「アレちょうだい。」「…
占星術タンバリン物語 第5話 「アレちょうだい」カランコロン二人目のお客様が入ってきた。彼はブレンドを注文した人に 目で挨拶をした。キャン子先生は 「さ!ミキちゃん出番ニャ! これ持っていってごらん。 あの人は、メニューいらないニャ。」と言って、…
占星術タンバリン物語第4話「ブレンドコーヒー」カランコロン「い、いらっしゃいませ。」帽子を深くかぶった男性が 新聞片手に入ってきた。わたしがこのお店で 初めて接客した人。男性は、 まるで我が家のように 13テーブルに座った。キャン子先生は、 「み…
占星術タンバリン物語第3話「心の扉がひらく午後3時!?の巻」喫茶店で働く初日。何をしていいのかわからない私に キャン子先生は「そうね、まずは メニューを覚えてもらおうかニャ。 それと、なんとなくの このお店の雰囲気とか 流れとか掴んでニャ。 OKニ…